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全国映画よもやま話

ゆうばり国際映画祭 25日開幕 ―映画祭プロデューサー 深津修一さんに聞く

2016年2月17日 北海道新聞 朝刊

魅力満載 この冬も熱く

ゆうばり国際映画祭 25日開幕

 

映画祭プロデューサー

深津修一さんに聞く

同映画祭のプロデューサーには昨年12月、札幌で映像事業を手掛ける「プリズム」会長の深津修一さんが就任した。深津さんに、今年の映画祭の見どころや魅力を聞いた。

 

1990年に始まったこの映画祭には、国内外の有名監督や俳優が数多く訪れてきた歴史がある。今や世界的にも認知され、高いブランド力を持っている。映画業界のファンがとても多い映画祭でもあります。

映画祭の主軸は、劇場公開前の話題作をいち早く鑑賞できる「招待作品部門」と国内屈指の若手の登竜門として注目を集める「オフシアター・コンペティション部門」です。今年の招待作品は、レオナルド・ディカプリオの熱演でゴールデン・グローブ賞3冠の「レヴェナント―」や、邦画初の標高約5200メートルでの撮影が話題の「エヴェレスト―」など9本。見応えのある多彩なラインナップなので、幅広い層に楽しんでもらえるはず。「オフシアター部門」は、新しい才能との出会いが魅力。目利きの人も満足してもらえる作品がそろいました。

この映画祭の最大の魅力は、ただ作品を見るだけではないところ。会期中は上映作の監督や出演者らが多く訪れ、ファンと交流する機会も多い。一日のプログラム終了後、夕張の街で一般の観客と監督や出演者、スタッフらが入り交じってお酒を飲んでいるシーンをよく目にします。都市から離れた場所での開催だからこその光景です。映画の世界で働くことを目指す人にとっても、貴重な機会になるでしょう。

民間主導を一層進めるため、今回からサポーター制度を設立しました。寄付で資金面から映画祭を支えるプライベート・サポーターのほか、運営を支援するボランディア・サポーターも広く募っています。さまざまな特典があり、より映画祭を身近に感じることができるので、映画を愛する人の協力を待っています。

昨年まで主会場だった旧市民会館が老朽化で閉館したため、今年から「合宿の宿 ひまわり」が主会場になります。音響や映写など、これまでと変わらない質を維持します。他会場と少し離れますが、巡回バスを無料運行するなど、来場者が不便にならないよう配慮します。

ファンに開かれた映画祭なので、ここでしか味わえない体験がたっぷりできるはず。ぜひ多くの人に足を運んでほしいですね。